Ｐ．Ｍ．Ｔ．Ｃ．というのを聞いたことありますか？
簡単に言うと、プロに歯のお手入れをしてもらうこと、です。
毎日磨いていても、どうしても磨き残しはあります。口の中は人それぞれ、そのうえ自分の口の中って、直接見えませんよね。磨きにくいところ、なかなか手の届かないところ、必ずあります。
歯の表面に残った磨き残し、細菌は、ほうっておくと硬い歯石（プラーク）に変化して、簡単には取れなくなってしまいます。そしてさらにほうっておくと、細菌が薄い膜のように歯を覆って、バイオフィルムというものに変化してしまいます。これは、歯石の数百倍も抵抗力が強いと言われていて、普通の歯磨きではまず取ることができません。
プロの力を借りて、バイオフィルムをキレイに取り除きましょう。白くて健康な歯が戻ってくるだけでなく、新しい汚れが付きにくくなります。
実際のＰ．Ｍ．Ｔ．Ｃは、次のような手順で行います。
1.歯磨きのチェックと指導
普段自宅でお使いの歯ブラシを持参してください。あなたの磨き方をチェックします。そのあと、磨き残しを赤く染める薬を使って、どうしても手の届きにくいところ、磨き残してしまう部分を確認します。そして、磨き方のレクチャーをします
2.歯石を取り除きます
超音波スケーラーなどの器具を使って、歯石やバイオフィルムを丁寧に取り除きます。最初は少し痛みを感じる事がありますが、そんな時は遠慮無くお伝えください。
3.歯の表面を磨き上げます
ブラシに専用の研磨剤を付けて磨き上げます。黄ばみも取れて、歯の表面がなめらかになり、菌が付きにくくなります。クラウンやブリッジなどもピカピカになります。
大体三ヶ月から半年に一回、定期的なお手入れをお奨めします。早め早めのクリーニングで、痛みもなく、いつもキレイに保てます。
虫歯の始まりはプラークです。放っておくと、より治療に時間がかかり、より痛く、よりお金がかかります。そして、いちど進んでしまった虫歯は、決して元には戻りません。
Q,どのぐらいの間隔でクリーニングするのがいいですか？
A,虫歯、歯周病の原因であるバイオフィルム(細菌群)は約3ヶ月程度で生成します。最低でも3ヶ月毎にクリーニングを行うのが理想的です。歯茎から血が出るなどの歯周病の自覚がある方、喫煙される方、口臭が気になる方は、2ヶ月毎のクリーニングをお勧めします。
Q,高性能の電動歯ブラシなら、歯科医院でクリーニングを受けなくてもバイオフィルムを除去出来ると説明ありましたけど？
A,電動歯ブラシじゃなくても普通の歯ブラシでもバイオフィルムを除去出来ます。バイオフィルムは薬品や洗剤など、化学的に取り除くことは出来ませんが、歯磨きなどで機械的に擦り取る方法であれば除去できます。但し、自分で除去しようとした場合、完全に除去するには難しく、どうしても取り残しが発生することが多いです。歯は多面体で、複雑な形状をしているので、歯と歯の間や歯と歯茎の間のバイオフィルムを、自分だけで完全に除去することは不可能だと思います。日常の歯ブラシを丁寧に、完全を目指して磨きながら、それに加えてプロのクリーニングをすることで、歯を丈夫に維持しましょう。
一生自分の歯で過ごせたら最高だと思います。
Q,クリーニングだけで歯を白くすることは出来ますか？
A,どこまで望むかによっても違うのですが、歯のクリーニングはあくまで歯の汚れを落としてるのであり、元の歯以上に白くすることは出来ません。
遺伝や加齢による歯の黄ばみは、ホワイトニングで白くすることが出来ます。.
